スケボーに乗ってみたいけど、どれくらいの費用がかかるのか心配…
買ったはいいけど、すぐに飽きちゃったらどうしよう…
そんな風に思ったことはありませんか?
これからスケートボードを始めようとする初心者にとって、どのくらいの値段のスケボーを買えばいいのかは気になるところですよね。
この記事では、
・スケートボードの値段相場と品質について
・買う前に知っておきたいスケートボードのデッキ寿命
・スケボーを買う前に知っておきたい選び方のコツ3選
・初心者におすすめのスケートボードの購入場所
・おすすめのスケートボードブランド
について解説していきます。自分にぴったりのスケボーを見つけて、スケボーライフを満喫しましょう!
スケートボードの値段相場と品質について
スケボーには、主要パーツが組み上がっている「コンプリート(セット)」と、好きなパーツを組み合わせて作る「デッキからの組み立て」の2種類があります。

コンプリート(セット)

デッキからの組み立て
「コンプリート」は、初心者でも届いたその日からスケボーを楽しめます。
値段は10,000円~20,000円が相場。各メーカーから様々なデザインが販売されているので、気に入った見た目で決めてしまうのもアリですね。
「デッキから組み立て」の場合、自分好みのスケートボードが作れる反面、30,000円~50,000円と高額になることも多いです。しかし、その分各パーツに対して徹底的にこだわって自分だけの一枚を作れる点が魅力です。そのため、ある程度乗れるようになったスケーターはこの方法でスケートボードを組むのが一般的です。なお、組み立てはお店に依頼することも、自分で行うことも可能です。
それでは各パーツにこだわり、お金をかけて良いスケートボードを手に入れると何が変わってくるのでしょうか。
一言で言うと、価格が高いほど、スケートボードの「滑り心地」と「デッキの弾きやすさ(技のしやすさ)」が大きく変わってきます。
例えば、「ベアリング」というパーツがよければ、スケボーのウィール(タイヤ)は驚くほどスムーズに回転します。
安価なベアリングを使用すると、ウィールの回転が悪くなり、1回のプッシュ(スケートボードを漕ぐ動作)ではあまり進みません。そのため、何度も後ろ足で地面をキックする必要があります。
それでも、できればなるべくお金をかけず、コストパフォーマンスに優れたスケボーを手に入れたいですよね。
巷のスケボーの品質はピンキリなので、値段別のスケートボードの品質と特徴について簡単にまとめてみました。
スケートボードの価格帯ごとの比較
■レベル1 : 安価なスケボー
価格帯 : 4,000円~9,000円
特徴 : 本格的に乗ったりトリックを行うことを想定していない物が多い
こんな人におすすめ : とにかく安く済ませたい人、子供のおもちゃとして買い与える親御さん
■レベル2 : 初心者向けコンプリート
価格帯 : 9,000円~23,000円
特徴 : 街乗りできるレベルの滑り心地で、基本的なトリックも楽しめる
こんな人におすすめ : とりあえずスケボー的な道具に触れてみたい人、子供のおもちゃとして買い与える親御さん
■レベル3 : デッキ単体+足回りパーツセット
価格帯 : 17,000円~28,000円
特徴 : デッキがより弾きやすくなり、トラックなど他のパーツにもこだわれる
こんな人におすすめ : デッキのデザインにこだわりたい人、スケボー経験者
■レベル4 : 全て単品で組み立て
価格帯 : 30,000円~60,000
特徴 : パークやストリートなど純粋に競技としてスケートを楽しめる
こんな人におすすめ : コンプリートでは満足できないスケーター、スケボーに乗り続ける意志がある初心者
レベル1 : 安価なスケボー(4,000円~9,000円)
アマゾンや楽天などで「スケートボード」と検索すると出てくる安価なコンプリートセットです。

デッキのデザインが特徴的で、おもちゃのような見た目のものが多く、トリック(技)も難しいです。スケートボードを選ぶ際に重要なポイントである「ベアリング」や「ウィール」の詳細がページに書いていないこともあります。
その分、値段が安いのが魅力的ですが、滑り心地も悪く、トリックもあまりできないため、スケートボード本来の楽しみ方をしたい人にはおすすめできません。
スケートボードではありませんが、横に身体を振って進むおもちゃであるキャスターボード(ブレイブボード)もこの価格帯に含まれます。
レベル2 : 初心者向けコンプリートセット(9,000円~23,000円)
この価格帯のコンプリートはこれからスケボーを始める人におすすめです。

具体的な違いは以下の通りです。
■デッキの木材の品質
スケボーに適した木材は「メープルウッド」ですが、中でもカナダ産の「カナディアンメープル」が最高級品です。安価なスケボーは、木材の種類が不明な場合もあります
■ベアリングのレベル
ウィールの回転に影響する「ベアリング」の品質を表すABEC規格の数値が高いものを使用しています。安価なスケートボードはABEC規格の数値が記載されていない場合もあります。
その他、トラック、ウィール、デッキテープなども、安価なスケボーに比べて品質の良いものを使用しています。街乗りや簡単なトリックを楽しみたいなら、この価格帯から選ぶのがおすすめです。
レベル3 : デッキ単品 + 足回りパーツセット(20,000円~30,000円)
スケボー専門店などで、デッキ単品とそれ以外の足回りのセット(ウィール、トラック、ベアリングなど)を購入して自分で組み立てる方法です。
デッキの品質がレベルアップしているので、トリックのやりやすさも向上します。また、気に入ったデザインのデッキだけを選ぶことができるので、コンプリートのように他のパーツとのバランスに悩む必要がありません。
定番のトラックブランドであるTHUNDER(サンダー)、VENTURE(ベンチャー)、INDEPENDENT(インディペンデント)などを選ぶと、23,000円〜ほどの価格帯になってきます。
レベル4 : 全て単品で組み立てる(30,000円~60,000円)
デッキやウィール、トラック、ベアリングなど各パーツを全て用意して、自分好みの最高の一枚を作れる、いわばオーダーメイドのような組み立て方です。
予算に応じて、こだわりたいパーツにお金をかけられるので、トリックの弾きやすさや滑りやすさなどを自由にカスタマイズできます。
各パーツを有名ブランドの高品質な商品から選べるため、滑り心地やトリックのしやすさが格段に向上します。
全てのパーツを高品質にすると、30,000円以上はかかりますが、スケボーを本格的に楽しみたい人におすすめです。
買う前に知っておきたいスケートボードのデッキ寿命

デッキの交換時期の目安は、毎日スケートをする場合、およそ1〜3ヶ月と言われています。デッキの弾きが悪くなったタイミングで交換するのが一般的ですが、最低でも半年〜1年ほどで買い替える必要があります。
ウィールなどの他のパーツも消耗したり、性能の良いパーツを試したくなったりしたら、コンプリートからステップアップして、パーツを個別に選んでみましょう。
その頃には、自分の好みや滑り方、トリックのしやすさなども感覚としてわかるようになってきているため、自分にぴったりのスケートボードを組み立てることができるようになっているはずです。
スケボーを買う前に知っておきたい選び方のコツ3選
大前提として、スケボーの選び方で重要なのは、自分のレベルと目的に合ったものを選ぶことです。
初心者なら、まずはコンプリートセットでスケボーに慣れるのがおすすめです。もっとトリックを練習したくなったら、デッキを変えてみることに挑戦してみましょう。 さらにパーツにこだわりたい場合は、全て自分で組み立ててみるのも良いでしょう。
初心者は、以下の3つのポイントを考慮してスケートボードを選ぶことが大切です。下記3点は抑えておいた方が良い重要ポイントになります。
1.デッキのサイズ
2.ベアリングの性能
3.ウィールの硬さ
1.デッキのサイズ
デッキ選びで最も大切なことは自分の身長に適したサイズを選ぶことです。
スケートボードのサイズは基本的に横幅のインチ表記で区別しています。デッキのサイズは7.5インチ〜8.5インチあたりがボリュームゾーンとなっていて、商品数も多いです。

デッキを選ぶ際には下記サイズ表に従って、自分の体格に合ったものを選ぶのがよいでしょう。体格に合ったデッキはそれだけで操作性が上がるので上達への近道になります。
ただ、高度なトリックをするスケーターほどデッキ幅の微妙な違いが成功率に影響することがありますが、初心者のうちに練習する基本動作では、そこまでサイズをシビアに見なくても大丈夫です。具体的には0.25インチほどズレていても、問題ありません。気に入ったデザインはモチベーションUPに繋がるため、「乗りたい!」と思える見た目も重要です。
身長別おすすめのデッキサイズ表
・180cm 8.25インチ
・170cm 8.00インチ
・160cm 7.75インチ
・150cm 7.50インチ
・140cm 7.25インチ
・120cm 7.00インチ
年齢、性別ごとのデッキサイズ範囲
成人男性 7.5~8.25インチ
成人女性 7.4~8.0インチ
子供 7.0~7.5インチ
上記を参考にして自分にあったサイズのデッキを選ぶようにしましょう。
2.ベアリングの性能
ベアリングを選ぶ際には、以下の2点に注意しましょう。
・ABEC規格の数値が高いものを選ぶ
・グリスではなく、オイルタイプのベアリングを選ぶ
■ABEC規格について
ベアリングとは、ウィール(タイヤ)の中心に入っている小さな金属製の部品です。ウィールがスムーズに回転するかどうかはこのパーツ次第、と言っても過言ではありません。
ベアリングの精度を表す規格として、ABEC(エーベック)規格というものがあります。「ABEC-3」などと表記され、スケートボードの規格では主に3〜9の等級が用いられます。
良いベアリングは摩擦抵抗が少なく、軽い力で長く、速く進むことができます。また、プッシュ(漕ぐ動作)をした時の安定性も向上し、耐久性も高くなります。
そのため予算の範囲内で、ABEC規格の高いベアリングを選ぶようにしましょう。
■ベアリングの種類
またベアリングには、「グリス」と「オイル」の2種類のタイプが存在します。

安価なスケートボードだと、グリスタイプのベアリングが多いです。しかし、オイルタイプのベアリングの方が摩擦が少なく、1回のプッシュで長く速く進めます。
オイルタイプと記載のないベアリングは、基本的にグリスタイプのベアリングです。
オイルタイプのベアリングは定期的なメンテナンスが必要となってくるため、下記記事などを参考に定期的なメンテナンスを心がけましょう。
ベアリングを選ぶ際の注意点
ABEC規格はあくまで目安であり、メーカーによって品質は異なります。粗悪なベアリングを使うと、オーリーなどの着地の衝撃で壊れてしまうこともあります。そのため、信頼できるブランドのベアリングを選ぶことが大切です。
有名ブランドである「BONES(ボーンズ)」や「NINJA(ニンジャ)」など、高価なベアリングを使用しているコンプリートは珍しいですが、スケートボードに慣れてきたら、個別に高品質なベアリングを購入して交換するのもおすすめです。
3.ウィールの硬さ

ウィールを選ぶ際には、「硬さ」を考慮して選ぶのがおすすめです。
ウィールとはスケートボードのタイヤです。ベアリングと同様、路面との摩擦に影響し、推進力を生み出す重要なパーツです。
ウィールには「ハードウィール」と「ソフトウィール」の2種類があります。ウィールの硬度を表す指標として「99A」などのように〇〇Aと表記されます。この数値が大きいほど硬く、小さいほど柔らかくなります。
ざっくりと下記のような特徴があります。
■ソフトウィール
ウィールの硬さ : 78~98A
特徴 :
・街乗りなどに最適。
・段差や小石、地面の亀裂などを超えやすく、多少舗装されていない道路でも走りやすい。
・安定感が増す分、デッキをスライドしにくくなるため、トリックなどには向かない。
■ハードウィール
ウィールの硬さ : 98A~101A+
特徴 :
・オールラウンドに楽しめる。
・コンクリートなど摩擦が小さい路面だとソフトウィールよりスピードがでやすい。
・デッキをスライドさせやすいため、トリックをするならこちら。
こちらも用途によって選び方が異なるのですが、トリックやスケボーパークで滑るよりも、街乗りだけ楽しみたいという人はソフトウィールを選ぶのがおすすめです。クッションのような役割を弾性の高いウィールが果たしてくれるため、衝撃の吸収具合がハードウィールとは異なります。
96〜99Aの中間的な硬度のウィールはスピードとグリップ力を両立しています。スケボーパークなどの摩擦の少ない舗装された路面で滑ると、ソフトウィールよりもスピードが出やすく、デッキもスライドさせやすいため、滑りやすさを実感できます。アスファルトなどの舗装道路でも亀裂や段差がある箇所は多少ひっかかる感じがしますが、通常問題なく滑ることができます。
そのため迷ったら、初心者は96〜99Aの間の硬度のウィールを選ぶのがおすすめです。ハードウィールは摩擦の少ない滑らかな路面に適しているので、ストリートやパークでその真価を発揮し、街乗りもこなすことができます。細かく分けると、もう少し数値ごとに違いがあるのですが、
・街乗り特化なら78A~のソフトウィール
・初心者は96~99Aのハード寄りの中間的な硬度
この2点を抑えておくとよいでしょう。
補足:ウィールバイトについて
ウィールが大きすぎると、デッキと干渉して急ブレーキがかかる「ウィールバイト」が起こることがあります。コンプリートの場合は、ウィールバイトが起こりにくいように設計されていますが、単品で購入する場合は注意が必要です。目安として、52mm〜54mmのサイズが一般的なサイズとなります。54mm〜56mmの場合、少し大きめのサイズとなるため、トラックの高さについて考慮する必要があります。
上記の3点「デッキのサイズ」「ベアリングの性能」「ウィールの硬さ」が、スケートボード選びの重要なポイントです。ただし、個人的な意見になりますが、最終的にはデッキのデザインで選ぶのがおすすめです。気に入ったデッキは練習のモチベーションを高め、スケートをより楽しむことができます!
初心者におすすめのスケボーの購入場所

スケボー初心者におすすめの購入場所は、以下の2つです。
1.近くのスケートボードショップ
2.アマゾンや楽天などのネット通販
以下に記載した、各購入場所のメリットとデメリットを考慮して、最適な購入場所を選びましょう。
1.近くのスケートボードショップ
■メリット
・デッキやウィール、トラックなどパーツごとのラインナップが充実している
・店員さんに相談しながらスケボーを選べる
■デメリット
・初心者の場合、入店しづらい雰囲気がある
・単品からコンプリートを組んでいった場合、30,000円~50,000円と価格が高額
・知識がない場合、店員さんの言われるがまま高額コンプリートを購入してしまう可能性がある
2.アマゾンや楽天などのネット通販
■メリット
・自分で調べながら自由に購入を検討できる
・コンプリートセットのラインナップが豊富
■デメリット
・スケートボードについてある程度の知識が必要
・購入後、手元に届くまでスケボーの詳細(ウィールの回転や乗り心地等)が不明
・値段で購入判断した場合、「安かろう悪かろう」の製品を購入してしまう可能性がある
おすすめのスケートボードブランド
ここまでに購入方法や場所についてご紹介しましたので、ここでは初心者向けのおすすめコンプリートセットを提供しているブランドをいくつかご紹介します。

ELEMENT
(エレメント)
ELEMENTは、高品質なデッキ、アパレル、アクセサリーを展開しているブランドです。プロスケーターチーム「Element Advocate」を結成し、スケートボードを通じて自然を尊重するメッセージを発信し、若者を中心に幅広い層から支持されています。

SANTA CRUZ
(サンタクルーズ)
SANTA CRUZは、50年以上の歴史を持つ老舗スケートボードブランドです。スクリーミングハンドなどのアイコニックなグラフィックが人気で、伝説的なプロスケーターを数多く輩出し、オールドスクールスケーターやコレクター等幅広い層から支持されています。

DUBSTACK
(ダブスタック)
DUBSTACKは、スケートボードを展開する日本のストリートブランドです。初心者から中級者向けに特化しており、乗りやすさと耐久性を重視した設計が特徴です。「Play on The Earth」をコンセプトに、自然とアクションスポーツを融合させたライフスタイルを提案しています。
これらのブランドは、品質が良く、初心者でも安心して使えるのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、スケボー初心者に向けて、値段の相場や選び方、おすすめのコンプリートセットをご紹介しました。
・初心者におすすめのスケートボードの値段は、10,000円~20,000円が相場
・ 購入する際は「デッキのサイズ」、「ベアリングの性能」、「ウィールの硬さ」に注目
安いものに目が行きがちですが、可能な限り予算と相談して、自分のレベルと目的に合ったスケートボードを選ぶことが大切です。
この記事が、あなたのスケートボード選びの参考になれば幸いです。自分にぴったりのスケートボードを見つけて、スケボーライフを満喫してくださいね!