スケートボードの世界には、スケーターとして知っておきたい独自の用語がたくさんあります。このページでは、スケートボードの基本からトリック、パークまで、スケーターが押さえておきたい用語を分かりやすく解説します。
スケートボードに興味を持ち始めたばかりの方や、すでにスケートボードを楽しんでいる方でも、この用語集を参考にすることで、スケートボードの理解が深まり、さらに楽しさが広がることでしょう。
さあ、一緒にスケートボードの専門用語を学び、スケーターとしての知識を広げましょう!
スケートボード用語:基本編

デッキ (Deck)
スケートボードの板の部分。通常、デッキは7層から9層のメープル材をプレスして作られており、強度と耐久性が高いのが特徴です。デッキの形状やサイズは、スケートスタイルやライダーの好みによって異なります。
トラック (Truck)
デッキの下に取り付けられた金属製の部品であり、ウィールが回転する軸として機能します。トラックはスケートボードの操作性や安定性に大きく影響し、トリックやライディングスタイルに合わせて選ばれます。
ウィール (Wheel)
スケートボードのタイヤ部分。サイズ、硬さ、形状は、スケートボードの乗り心地やパフォーマンスに大きな影響を与えます。
ベアリング (Bearing)
ウィール内側に取り付け、ウィールの回転を滑らかにする部品です。スケートボードのパフォーマンスに大きな影響を与えるため、品質の高いベアリングを選ぶことが重要です。 一般的に、ABEC(Annular Bearing Engineering Committee)規格で評価され、ABEC-1からABEC-9までの範囲で表示されます。数値が高いほど、ベアリングの精度と性能が高いとされますが、スケートボードの使用環境やスタイルに応じて最適なベアリングを選ぶことをおすすめします。
デッキテープ (Grip Tape)
スケートボードのデッキテープは、デッキ表面に貼る滑止めテープです。通常、黒い紙やすりのような粒子状の素材でできており、デッキ上でしっかりとしたグリップを提供します。これによりトリックやデッキの操作性が向上します。
ブッシュ (Bushings)
トラックのピボット部分に取り付けられるゴム状の部品で、スケートボードの操縦性やターンの応答性に影響を与えます。ブッシュには異なる硬度や形状があり、スケートボーダーの好みやスタイルに応じて選択されます。
ノーズ (Nose)
デッキの前部分。ノーズは通常、デッキの先端に位置し、テールと対照的な形状をしています。スケートボードのノーズは、様々なトリックやマニューバー(動作)において重要な役割を果たします。
テール (Tail)
デッキの後部分。テールは通常、ノーズと対照的な形状をしており、ノーズ同様スケートボードのトリックやマニューバー(動作)において重要な役割を果たします。
スケートボード用語:スタンス編

レギュラー(Regular)
デッキに左足を前方に置き、右足を後方に置くスタンス。レギュラーのスタンスは、右利きの人にとって一般的なスタンスです。
グーフィー(Goofy)
デッキに右足を前方に置き、左足を後方に置くスタンス。グーフィーのスタンスは、左利きの人にとって一般的なスタンスですが、右利きのスケーターの中にも好んでこのスタンスを使用する人がいます。
スイッチ(Switch)
自分の通常のスタンスとは逆のスタンスで滑ること。例えば、レギュラースタンスの人がグーフィースタンスで滑る場合を指します。スイッチでのトリックは、通常のスタンスで行うトリックとは異なる感覚や技術が必要とされるため、スケーターにとっては技術的なチャレンジとなります。
フェイキー(Fakie)
通常のスタンスのまま、デッキを後ろ向きにして滑るスタンスです。例えば、レギュラースタンスのスケーターが、デッキのテール(後部)を前にして滑ることを指します。フェイキーのトリックには、フェイキーオーリー、フェイキーフリップなどがあります。
スケートボード用語:ライディング編

プッシュ(Push)
スケートボードを前進させるために地面を蹴る動作を指します。プッシュはスケートボードの基本的な技術であり、スケーターが移動するための主要な手段です。プッシュの動作はシンプルですが、スケートボードの操作性や安定性に大きな影響を与えます。
チックタック(Tick-Tack)
デッキの前後を小刻みに左右に振ることで前進する技術を指します。チックタックは、スケートボードを初めて学ぶ際に習得する基本的な動作の一つであり、スムーズな方向転換やバランス感覚を養うために重要です。
カービング(Carving)
デッキを左右に傾けながら連続したカーブを描くように滑走する技術を指します。カービングはスムーズなターンや方向転換を行うための基本的なスキルであり、スケートボードの操作性を向上させる重要なテクニックです。
ポップ(Pop)
デッキのテールを地面に打ち付ける動作を指し、これによってデッキを跳ね上げることを意味します。ポップは多くのトリックの基礎となる動作であり、オーリーやキックフリップなどの技術を成功させるために不可欠な要素です。
スケートボード用語:トリック編

オーリー(Ollie)
スケートボードの基本的なトリックの一つで、デッキを足から離さずにジャンプする技術を指します。原理としては、後ろ足でデッキのテールを地面に強く打ち付けることでデッキのノーズを上昇させ、同時に前足をデッキのノーズ先端に向かってスライドさせます。このスライド動作により、デッキが水平になり、スムーズなジャンプが可能になります。
ショービット(Shove-it)
デッキを自分の下で水平に180°スライド回転させるトリック。デッキのテールとノーズを入れ替えるために使ったり、マニュアルやカーブトリックなどと複合させて使ったりと使い方は豊富で、ポップショービットや360フリップなど、多くの種類の回転系トリックの基礎になる重要な技です。
ポップショービット(Pop Shove-it)
デッキを自分の下で水平に180°空中回転させるトリック。ショービットをポップ(浮かせて)させたトリックであることからポップショービットと呼ばれます。
キックフリップ(Kickflip)
オーリーをしながらデッキを横に回転させるトリックです。原理としては、まず後ろ足でデッキのテールを地面に打ち付けてデッキを跳ね上げ、その瞬間に前足をデッキのノーズの端に引っかけるようにスライドさせて外側に弾く「フリック」動作を行います。このフリック動作により、デッキが横方向に回転し始めます。
空中でデッキが一回転した後、水平に戻ったタイミングで足を再びデッキの上に乗せ、膝を軽く曲げて衝撃を吸収しながら着地します。フリックの力加減とタイミング、そして空中でのデッキのコントロールがキックフリップ成功の鍵となります。
ヒールフリップ(Heelflip)
オーリーをしながらデッキをかかとで回転させるトリックです。原理としては、まず後ろ足でデッキのテールを地面に強く打ち付け、その瞬間に前足のかかと部分を使ってデッキを横方向に回転させます。この動作により、デッキが横に回転し始めます。
空中でデッキが一回転した後、水平に戻ったタイミングで足を再びデッキの上に乗せ、膝を軽く曲げて着地します。ヒールフリップの成功には、適切なフリックの力加減とタイミング、そして空中でのデッキのコントロールが欠かせません。
バリアルキックフリップ(Varial Kickflip)
キックフリップの回転に180°ポップショービットを加えたトリックです。”バリアルフリップ”、”キックフリップショービット”とも呼ばれる高度なトリックです。
360°キックフリップ(360° Kickflip)
キックフリップの回転に360°ポップショービットを加えたトリックです。”トレフリップ”、”サブロク”とも呼ばれる高度なトリックです。
グラインド(Grind)
縁石やレールなどにトラックを当てて滑走するトリック。グラインドのトリックには、50-50グラインド、5-0グラインド、ノーズグラインド、Kグラインド、スミスグラインドなどがあります。
スライド(Slide)
縁石やレールなどにデッキを当てて滑走するトリック。ボードスライド、リップスライド、ノーズスライド、テールスライド、ノーズブラントスライド、テールブラントスライドなどがあります。
パワースライド(Powerslide)
パワースライドは高速で走行中に、後輪ウィールを前方へ滑らせ、進行方向に対してスケートボードを直角にしてスピードを調整するテクニックです。坂道を滑走するダウンヒル時に使用することが多いですが、小技として魅せるトリックとしても使えます。
マニュアル(Manual)
デッキのノーズ(前部)を地面から持ち上げた状態でバランスを保ち、デッキのテール(後方)だけでバランスを取りながら進むトリックです。
ノーズマニュアル (Nose Manual)
デッキのテール(後方)を地面から持ち上げた状態でバランスを保ち、デッキのノーズ(前部)だけでバランスを取りながら進むトリックです。
スケートボード用語:スケートパーク編

ランプ(Ramp)
スケートパークでよく見る円弧状の斜面。一般的に木材やコンクリートで作られており、半円形や四分の一円形の曲面を持つ傾斜したセクションです。
ハーフパイプ(Half-pipe)
U字型(半円筒状)の構造で、両側にランプがある構造物。スケーターがトリックや滑走技術を練習するために使用されます。ハーフパイプは、U字型の断面を持つ連続した曲面で構成されており、スケーターが片側からもう片側へと滑りながら技を繰り出すことができます。
バーチカル(Vertical)
「バーチ」とも呼ばれる、垂直に近いランプの巨大なハーフパイプ。
クォーターパイプ(Quarter-pipe)
半円筒型のハーフパイプを更に半分にした構造物。ハーフパイプのように何度も往復して技を繰り返すのではなく、一度だけトリックを披露するためのものです。
ボウル(Bowl)
すり鉢状のスケート用に作られたプール。ボウルは、通常コンクリートで作られており、プールの底のような滑らかな曲面を持つすり鉢状の構造をしています。深さや形状はさまざまで、円形、楕円形、または複雑なカーブを持つものなど、多種多様なデザインがあります。
レール(Rail)
スケートパークに設置されている鉄の棒やパイプで、スケーターがグラインドやスライドのトリックを練習するために使用します。レールは、水平や斜め、さらにはカーブした形状など、さまざまな形で設置されています。
ステア(Stair)
スケートパークに設置されているトリックやジャンプを行うための階段。
バンク(Bank)
スケートパークに設置されている平らな斜面のセクションのこと。英語表記は銀行と同じ綴り。
カーブボックス(Grind box)
略してカーブとも言われます。四角形の箱の両端にコーピング(金具)が付いたセクション。
レッジ(Ledge)
階段脇の縁石や、スケートパークのステアやバンクの脇に設置されたカーブボックスのことを指します。
まとめ
スケートボードの用語は、スケートボードを楽しむ上で欠かせない知識です。この用語集では、トリックの名前やライディングのスタンス、スケートパークの構造に関する用語など、スケーターが知っておきたい言葉を解説しました。専門用語を理解することで、スケートボードに対する理解が深まり、スケートライフがさらに楽しいものになるでしょう。
この用語集を参考にして、ぜひスケートボードの世界をさらに探求してください。新しいトリックに挑戦したり、仲間と情報を共有したりしながら、スケートボードの魅力を存分に味わってください。あなたがスケートボードを楽しむための一助となれば幸いです。スケボー最高!